●FRC断熱パネルを使用した建物は原則として外装表面の仕上げが必要です。外装表面材GRC板(耐アルカリガラス繊維強化セメント)は曲げ強度や引張り強度、並びに耐衝撃性など、従来のモルタルの弱点を大幅に改善したすぐれた材料でありますが、反面、高アルカリ性であり⊖電極を持ったアニオン系素地であるなどの短所もあります。したがって仕上げについてはこれらの基本的な性質を考慮しつつ、適切な、材料、工法の選定が望ましいといえます。
■目地部シーリング材について
●変性シリコン系シーリング材
一般的性質
1.耐候性、耐久性に優れている。
2.耐熱・耐寒性に優れ、温度による物性変化が少ない。
3.耐オゾン・耐紫外線などによる劣化が少ない。
4.低温での施工性がよい。
5.取扱いが容易で、毒性がない。
●ポリサルファインド系シーリング材
一般的性質
1.耐水、耐酸化性、耐劣化性に優れている。
2.使用温度範囲が広く-20℃~80℃までの実用温度範囲で使用可能である。
3.耐酸性は、変性シリコン系シーリング材とウレタン系シーリング材の中間的性能を有する。
4.引裂抵抗性が大で、目地の伸縮により、材料が引裂かれて破壊することが少ない。
5.目地あらわし仕上げのシーリング材にむいている。
●ウレタン系シーリング材
一般的性質
1.低い吐出圧で容易にガンから出る。
2.加熱減量が少なく硬化後の伸縮がほとんどない。
3.常温で硬化しゴム弾性が得られ、復元性も良好である。
4.耐寒性に優れ-20℃以下でも耐える。
5.目地部も同時塗装する仕上げに向いている。
6.弾性シーリング材の中でもっとも安価である。
FRC断熱パネルに使用される弾性シーリング材のうちで代表的なシーリング材の一般的性質を挙げてみました。
使用条件、用途、目的に応じて、それぞれお使い分け下さい。
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